MAツールのコストは、成果を支える機能と配信を残したまま、使用していない機能・重複する契約・不要な配信を見直すことで削減できます。
「利用料を抑えたいけれど、配信を減らしたりプランを下げたりすると売上に響くのではないか」と悩む方は少なくありません。そこで必要になるのが、費用の内訳と機能の利用状況、得られている成果を先に確認し、削ってよい費用と残すべき費用を切り分けることです。
この記事では、MAツールの費用の仕組みから、契約プランや配信の見直し方、削減後の成果の確かめ方までを5つの手順で解説します。
MAツールのコストが膨らむ仕組み
MAツールのコストが膨らむ主な原因は、課金対象(顧客数・配信数・利用人数)の増加と、使用していない機能・オプション・外部支援への支払いが積み上がることです。月額料金だけを見ていても、この原因はつかめません。
ここでは、MAツールの役割と費用の内訳、課金の仕組みを順に整理し、自社では何が増えると料金が上がるのかを確認できるようにします。
MAツールとは?「CRMツール」「メール配信ツール」との違い
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、顧客の行動に合わせた案内を自動で送るツールのことです。見込み顧客への資料請求後のフォローや、既存顧客への購買履歴に応じた情報提供など、新規顧客の獲得から既存顧客のフォローまで幅広く使われます。
CRMツールとは、顧客情報や購買・対応履歴を一元管理し、顧客との関係を深めて継続的な売上につなげる活動(CRM)を支えるツールのことです。MAツールは顧客情報を活用して適切なアプローチを行うのに対し、CRMツールは顧客情報を管理します。
メール配信ツールとは、メールの作成と一斉送信を主な用途とするツールです。
- 一斉配信が中心の場合:メール配信ツール
- 顧客の行動に応じて案内を変える場合:MAツール
が選択肢になります。
費用を構成する4つの項目
MAツールにかかる費用は、主に次の4つです。
| 費用項目 | 発生タイミング | 費用の目安・考え方 |
|---|---|---|
| ライセンス費用 | 毎月または毎年 | 月額数千円〜数十万円以上と幅がある |
| 初期導入費用 | 導入時 | 導入支援費が必要な製品もある |
| 運用サポート・コンサルティング費用 | 毎月または都度 | 支援範囲によって異なる |
| 追加オプション・従量課金 | 毎月または都度 | 利用量に応じて発生 |
この4項目が実際にいくらになるかを具体的につかむために、国内で利用企業が多く、料金が公開されている「HubSpot」を例に見てみましょう。HubSpotは、顧客情報を管理するCRMに、マーケティングや営業、顧客対応の機能を追加するツールです。MA機能を担うMarketing Hubの主な料金は下の表のとおりです(2026年9月時点)。
| 項目 | Professional | Enterprise |
|---|---|---|
| 月額料金(年額払い) | 96,000円〜 | 432,000円〜 |
| プランに含まれるマーケティングコンタクト | 2,000件 | 10,000件 |
| プランに含まれるコアシート | 3件 | 5件 |
| 導入支援費(1回限り・必須) | 360,000円 | 840,000円 |
課金対象の顧客数や利用人数が契約枠を超えると、追加費用が発生します。導入支援費やオプションを含む総額で確認してください。
▶関連記事:HubSpotでできること・できないこと|主な機能と無料版・有料3プランの違い
MAツールの主な料金体系と課金の仕組み
MAツールの料金体系は、次の3つに大別され、何が課金の対象かによって費用を下げる方法が異なります。
| 料金体系 | 課金の仕組み | 費用を下げる主な方法 |
|---|---|---|
| 固定制 | 毎月一定額を支払う。プランごとに機能と利用量の上限がある。 | 下位プランへの変更、不要なオプションの解約 |
| 従量課金制 | 登録件数や配信数などの利用量に応じて料金が変動する。 | 課金対象の顧客数や配信数の見直し |
| フリーミアム型 | 基本機能は無料で、機能や利用量を増やすと有料になる。 | 有料機能・有料枠の利用状況の見直し |
費用を見直す際は、まず自社の契約で何が課金の対象になっているかを確認してください。配信数で料金が決まる契約と、登録された顧客数で決まる契約では、費用を下げる方法が異なるためです。
MAツールの運用で利用料以外にかかる費用
MAツールの運用費用は、利用料に加えて、コンテンツ制作費・担当者の人件費・外部支援費を含めた年間総額で考えてください。利用料が安くても、手作業や外部への依頼が増えれば、全体の費用は高くなるためです。
外部支援の費用は、導入時の設計・設定を依頼するのか、運用開始後の改善や効果分析まで任せるのかによって異なります。契約前に、料金に含まれる対応範囲を確認してください。
メールや資料などの制作費も、継続的に必要な費用です。文章の作成だけを依頼する場合と、企画や配信後の分析まで任せる場合では、金額に差が出ます。
(参考)MAツールが費用に見合うケース・割高になりやすいケース
MAツールの費用対効果は、自社の顧客数や使い方によって変わります。先ほど料金を紹介したHubSpotを例に、費用に見合いやすいケースと、割高になりやすいケースを見てみましょう。他のMAツールでも、顧客数や利用する機能によって費用が変わる点は同じです。
まず、配信から営業・顧客対応まで活用する場合は、費用に見合う効果を得やすくなります。
| 利用シーン | 見合いやすい理由 |
|---|---|
| BtoBや高単価商材で、配信対象が数千件程度 | 顧客数に応じた費用を抑えやすい |
| 問い合わせ対応・営業・マーケティングを一元管理したい | 複数ツールの費用をまとめられる |
| 複数のツールが乱立している | 重複ツールを集約し、不要な契約を解約できる |
一方、配信対象が多い場合や、用途が限られる場合には、次のような費用の負担が生じます。
| 利用シーン | 割高になりやすい理由 | 検討したい選択肢 |
|---|---|---|
| 会員数が数十万規模のECで、全会員に配信したい | コンタクト数に応じて費用が増える | 課金対象の顧客数を見直す |
| LINEを主要な配信チャネルにしたい | 連携方法によって別途費用がかかる | LINE配信に強いツールとの併用 |
| カートシステムとの標準連携がない | 連携の構築に費用や工数がかかる | カートと標準連携しているMAツール |
| 実際に使用しているのはメールの一斉配信だけ | 機能に対して費用が過大になる | メール配信ツールへの切り替え |
MAツールのコスト削減手順①:費用・利用状況・成果を確認する
コスト削減の前に、費用の内訳・機能ごとの利用状況・費用対効果の3つを確認します。この3つをそろえておけば、削減できる費用を見つけやすくなり、変更後に成果が落ちていないかを比べる基準にもなります。
- MAツールの費用内訳を整理する
- 機能ごとの利用状況を確認する
- 費用対効果を確認する
MAツールの費用内訳を整理する
費用内訳は、請求書と契約書をもとに、次の4つに分けて整理します。併せて、契約の更新日と、契約内容の変更を申請できる期限も確認してください。
- ライセンス費用
- 超過課金
- オプション費用
- 外部委託費
利用量に応じて料金が変動する場合は、直近12ヶ月の請求額と、顧客数や配信数の推移を照らし合わせます。一時的な利用増に合わせて広げた契約枠が、そのままになっているケースも見つかります。
機能ごとの利用状況を確認する
利用状況は、スコアリングやシナリオ配信、フォームなど契約に含まれる機能ごとに、管理画面の直近数ヶ月の稼働状況と、担当者への聞き取りで確認します。
使用していない機能や、必要以上に契約しているライセンスがあれば、プランや契約数を見直すことで費用を抑えられる場合があります。ただし、自動配信などは担当者が操作していなくても動いているため、利用履歴だけで不要と判断しないよう注意が必要です。
費用対効果を確認する
費用対効果は、ROI(投資利益率)で確認します。計算式は以下のとおりで、総費用には利用料だけでなく人件費や外部委託費も含めます。
- ROI(投資利益率)=(MA導入による増加利益 − MA関連総費用)÷ MA関連総費用 × 100
ただし、売上の増加をすべてMAの効果と見なすことはできません。商談の増加や作業時間の短縮なども確認し、どの機能が成果を支えているかを整理します。
▶関連記事:CRM施策で追うべきKPI|施策別の代表的な指標一覧と設計手順を解説
MAツールのコスト削減手順②:使用していない機能と重複ツールを棚卸しする
利用状況を確認したら、次はどの機能やツールを残すかを検討します。ここでは、業務への影響を確かめながら、不要な機能や重複するツールを整理する方法を解説します。
- 契約しているツールと機能を洗い出す
- 重複している機能を特定する
- 残す機能の判断基準を決める
- MAツールを使いこなせる体制があるか確認する
契約しているツールと機能を洗い出す
まず、MAツールに加えて、次のような関連するツールの契約を一覧にします。
- メール配信
- フォーム作成
- アクセス解析
- 営業支援
部署ごとに契約している場合もあるため、担当者への確認だけでなく、経理の支払い記録とも照らし合わせてください。
一覧にまとめる項目は、各ツールの利用部署、契約プラン、費用、実際に使用している機能です。並べて確認すると、使用していない機能や、複数のツールで対応している業務を見つけやすくなります。
この段階での目的は、詳しく確認すべき対象を絞ることです。解約するかどうかは、業務への影響を確かめてから判断してください。
重複している機能を特定する
一覧を作成したら、同じ役割の機能が複数のツールにないか確認します。メール配信やフォーム作成、アクセス解析などは、MAツールと他のツールの両方に備わっている場合があります。
重複が見つかったら、どちらか一方にまとめられるかを検討しましょう。ただし、同じ名前の機能でも、使えるデータや連携先は異なります。現在の配信や情報管理を続けられるか、集約によって手作業が増えないかまで確かめてください。
問題なく集約できる場合は、不要になる契約の解約やプランの引き下げまで進めます。機能を使わなくなるだけでは、料金は変わりません。
残す機能の判断基準を決める
残す機能は、利用状況と業務への影響の2つをもとに判断します。
| 機能の状態 | 判断の方向 | 判断時の注意点 |
|---|---|---|
| 使用しておらず、今後の用途もない | 停止・解約の候補にする | 停止できるものから影響を確かめる |
| 利用は少ないが、重要な業務を支える | 残す | 停止した場合の影響を確認する |
| 他の契約済みツールで代替できる | 代替を検討する | 作業量やデータ連携への影響も比べる |
利用頻度が低くても、購入後の自動案内などは継続利用を促している場合があります。
MAツールを使いこなせる体制があるか確認する
MAを使いこなすには、顧客データと配信内容を用意できる人と、関心が高まった顧客を受け止める仕組みの2つが必要です。自社で保有する見込み顧客の連絡先リスト(ハウスリスト)についても、件数だけでなく、接点のある相手がどれだけ含まれているかを見てください。
受け止める仕組みは、BtoBとBtoCで異なります。
- BtoB:関心が高まった見込み顧客を営業へ引き継ぐルールを決めておく
- BtoC:購買履歴をもとに、次の購入を促す内容が必要
体制が足りていないなら、補強にかかる費用と、契約を縮小した場合とを比べて判断しましょう。
- 坂東コメント:コスト削減のご相談で弊社が最初に見るのは、請求書ではなく配信の中身です。誰に、何を、何通送っているかを並べると、削ってよい配信と止めてはいけない配信が分かれます。機能や契約を減らす判断は、その切り分けを終えてからでも遅くありません。
▶関連記事:CRM導入の失敗原因とは?現場に定着しない理由と解決策を解説
MAツールのコスト削減手順③:契約プランと料金体系を見直す
必要な機能が決まったら、現在の契約と照らし合わせて、プラン・契約期間・外部支援の範囲を見直します。いずれも、変更できる時期と運用への影響を確認したうえで進めます。
- 下位プランへ変更できるか確認する
- 契約期間と支払い条件を見直す
- サポート・コンサルティング費用を見直す
- ツールを乗り換える前に費用と運用状況を確認する
下位プランへ変更できるか確認する
下位プランでも必要な機能を使うことができ、顧客数や配信量が上限に収まるなら、変更を検討できます。上位プラン限定の機能を残す場合は、その効果が差額に見合うかを確かめます。
たとえば、HubSpotのマーケティングコンタクト契約数は、契約更新時まで引き下げられません。利用量が減っても、すぐに料金が下がるとは限らない点に注意が必要です。
契約期間と支払い条件を見直す
年額払いや長期契約は月あたりの料金を抑えられる一方、途中解約やプラン変更に制約があるため、利用を見込める範囲で選びます。使わなくなっても支払いが続くためです。
自動更新の場合は、条件変更の申し出期限に間に合うよう検討を始めてください。
サポート・コンサルティング費用を見直す
外部支援の費用は、社内でできる業務と専門性が必要な業務に分け、内製化した場合の工数も含めて比較します。配信設定や定型レポートの作成は内製化を検討でき、専門的な分析や施策設計は必要に応じて支援を受ける方法があります。
内製化すれば担当者の工数は増えるため、その分も費用に含めて比べてください。ただし、外部に任せる場合でも、施策の目的と継続の判断を担うのは事業者自身です。
ツールを乗り換える前に費用と運用状況を確認する
乗り換えは、データ移行・連携の再設定・新旧契約が重なる期間の負担を含めた年間総額と、運用上の課題を確認してから判断します。
配信内容を作る人がいないまま乗り換えても、同じ問題が繰り返されてしまいます。費用だけでなく、自社で運用を続けられる体制があるかも確かめてください。
- 坂東コメント:数千万円をかけてMAを導入しながら、使いこなせずExcelでの運用に戻った例もあります。乗り換えを検討するときは、機能の比較だけでなく、自社で運用を続けられるかまで確かめてほしいと思います。
MAツールのコスト削減手順④:セグメント配信で配信コストを削減する
配信コストは、顧客の状態や関心に合わせて対象を分けるセグメント配信で、反応につながらない配信を減らすことで削減できます。
- 一斉配信が費用を押し上げる仕組み
- 配信対象を絞る基準を決める
- セグメント別に配信内容を設計する
- 配信頻度とチャネルの使い分けを決める
ただし、対象を絞るだけで料金が下がるとは限りません。課金方式を確認し、残すべき顧客との接点を見極めながら進めます。
一斉配信が費用を押し上げる仕組み
一斉配信が費用を押し上げるのは、配信数課金では「送る回数×対象数」が、顧客数課金では「課金対象の顧客数」がそのまま料金に反映されるためです。
配信数に応じて課金される契約では、反応や購買につながらない配信を減らすことが、費用を抑える方法の一つです。
一方、課金対象の顧客数で料金が決まる場合は、送信回数を減らしても料金は変わりません。配信しない顧客を課金対象から外し、契約枠を見直す必要があります。
たとえばHubSpotでは、コンタクトをマーケティング対象外に変更しても、適用されるのは所定の更新日です。契約枠の引き下げは契約更新時となるため、設定の変更日と、実際に料金が下がる時期を分けて確認してください。
配信対象を絞る基準を決める
配信対象は、最終接触日と購買履歴の2つを軸に、自社の顧客が購入する周期に合わせて分けます。どの程度接点が空いたら見直すかは、業界の目安ではなく自社データから決めることが重要です。
開封やクリックが少なくても、購入を続けている顧客は存在します。メールへの反応だけで除外せず、購買や利用の状況も含めて、次のように対応を考えることがおすすめです。
| 顧客の状態 | 対応の方向 |
| メールへの反応は低いが、購入や利用が続いている | 購入を支える案内は続ける |
| 購買間隔が延びるなど、離脱の予兆がある | 配信を減らす前に、内容や支援方法を見直す |
| 接点を見直しても反応がなく、購入もない | 配信対象から外すことを検討する |
配信停止後の購買行動も、後述の手順で検証します。
▶関連記事:休眠顧客の掘り起こし|効果的な6つの施策と実行手順・成功事例
セグメント別に配信内容を設計する
必要な相手に内容を合わせれば、一律の配信を減らすことができます。たとえば、初回購入後には使い方を案内し、補充の時期が近づいた顧客には再購入に役立つ情報を送ります。
Geneが支援したある企業では、新しいツールを導入せず、配信対象を見直すことで、年間約1.2億円の配信コストを約6,000万円まで削減しながら成果を向上させました。削減額は約6,000万円です。
- 坂東コメント:配信を減らすときは、現場が工夫してきた案内まで一律に止めないよう注意が必要です。標準的なツールへの統一によって細やかなシナリオが失われ、KPIが悪化した例もあります。どの案内が顧客との関係を支えてきたのか、現場の声も確かめてください。
配信頻度とチャネルの使い分けを決める
配信頻度とチャネルは、連絡手段ごとの役割を決めたうえで、反応と購買行動を見ながら調整します。役割を決めると、重複した配信を減らすことができます。
- BtoB:メールで情報を届け、関心が高まった相手に営業が個別連絡する
- BtoC:メールとLINEで同じ案内を重ねていないか確認する
購買間隔が延びているなら、頻度を下げる前に内容を見直すことも必要です。購読解除が増えた場合は、送りすぎやタイミングも点検してください。
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MAツールのコスト削減手順⑤:コスト削減後の効果を検証する
コスト削減後は、請求額の減少と成果への影響を分けて検証します。請求額が下がったとしても、商談や購入が減っていれば、事業全体では損失になる可能性があるためです。必要に応じて配信や運用を調整しましょう。
- コスト削減前の成果を記録する
- コスト削減後に成果への影響を確認する
- 定期的に契約内容と利用状況を見直す
- 削減したコストを成果につながる施策へ振り替える
コスト削減前の成果を記録する
変更前に、比較する指標と期間を決めて記録します。
- BtoB:商談数や受注
- BtoC:売上やF2転換率(初回から2回目への転換率)
など、事業の成果につながる指標を選び、季節変動があれば前年同期とも比べましょう。元の運用へ戻せるよう、配信設定も保存しておくことがおすすめです。
コスト削減後に成果への影響を確認する
コスト削減後の影響は、機能の停止や配信の見直しを項目ごとに進め、商談や次の購入に至るまでの期間を置いて確認します。複数の項目を一度に変えると、どの変更が成果に影響したかを確かめにくくなるためです。売上が変わった場合は、季節要因や他の施策による影響も確認が必要です。
配信を続けた顧客と止めた顧客は、もともとの関心度が異なるため、購入率の差だけでは停止の影響を判断できません。停止候補の中で条件の近い顧客を分け、一部には配信を続けて比べると、影響を確かめやすくなります。
成果が悪化したら、停止した配信などを戻して再検証します。契約は同じ条件に戻せない場合もあるため、復旧条件を事前に確認してください。
定期的に契約内容と利用状況を見直す
契約内容と利用状況は、契約更新の数ヶ月前を目安に定期的に見直します。MAツールに必要な機能や利用量は、顧客数や施策の変化によって変わるためです。
更新前に機能の利用状況や配信数、課金対象の顧客数を整理しておくと、プラン変更や条件交渉を検討する時間を確保できます。
利用実績を集める担当者と、契約変更を判断する責任者を決めておきます。変更した内容とその結果を記録しておけば、担当者が替わっても、過去の判断を踏まえて検討できます。
削減したコストを成果につながる施策へ振り替える
削減したコストは、利益として確保するほか、購買データの整備や配信内容の改善など、これまで予算が足りずに取り組めなかった施策へ振り替えます。
たとえば、購入が途絶えがちな顧客がいる場合は、その理由を調べたうえで、案内の内容やタイミングを見直す費用に充てられます。こうした取り組みで継続購入を支えられれば、LTV(顧客生涯価値)の向上も可能です。
再投資する際は、改善したい指標と検証する期間を決め、費用に見合う成果が得られたかまで確認します。
▶関連記事:LTVを最大化する4つの変数とは?計算方法から仕組み化の手順までを解説
- 坂東コメント:削減して浮いた費用を利益に戻すだけでは、翌年も同じ議論を繰り返すことになります。弊社では、削減額の一部を購買データの整備や配信内容の改善など、次の成果を生む投資に回すことを、削減計画と同時に決めておくようお勧めしています。
MAツールのコスト削減をCRM戦略コンサルティングのGeneに相談する3つの理由
費用や利用状況は整理できても、どの配信を止めると売上に影響するかは、自社だけでは判断が難しい場合があります。専門的な分析や、改善を進める人手が必要になるためです。
Geneは、30業種・500社以上、累計1.5兆円の購買データと向き合ってきたCRM戦略コンサルティング会社です。MAツールのコスト削減でGeneが選ばれる理由は、次の3つです。
- 止めてよい配信と残すべき配信を、ブランドの価値と顧客との関係から切り分けるから
- 特定のツールを持たず、乗り換えを前提にせずに費用を見直せるから
- 高精度の売上予測モデルで、削減が成果に与える影響を先読みできるから
止めてよい配信と残すべき配信を、ブランドの価値と顧客との関係から切り分けるから
Geneは、どの配信や機能を止めてよいかを、ブランドの価値と顧客との関係を理解したうえで判断します。顧客が購入を続ける背景には、ブランドの価値や現場が築いてきた関係があり、その理由を理解しないまま費用だけを見て削ると、売上を支えている接点まで止めてしまうためです。
土台となるのは、ブランドの価値・独自性と、現場が築いてきた顧客との関係の2つを理解したうえで、CRMの全体戦略に落とし込む「日本型CRM」の考え方です。どの接点が顧客との関係を支えているかを見極めてから設計するため、止めてよい配信と残すべき配信を切り分けられます。
特定のツールを持たず、乗り換えを前提にせずに費用を見直せるから
Geneは自社で売るツールを持たないため、乗り換えを前提にせず、既存ツールの活用や契約の縮小も含めて費用を見直すことができます。特施策に合うツールを組み合わせ、企業に合わせたシステムの構築や運用を支援するCRM戦略コンサルティング会社だからです。
ある企業では、新しいツールを足すのではなくシステムの見直しによって、開発費の見積もりを5,000万円削減しました。
高精度の売上予測モデルで、削減が成果に与える影響を先読みできるから
Geneは、顧客層ごとのリピート率や購買間隔日数を数式化し、将来の売上を予測するモデルを構築しています。実績ベースで誤差5%以内の精度を実現したモデルです。
配信や機能を止める前に、どの顧客層の売上が動きやすいかを見立てられるため、影響の大きい配信は残すという判断ができます。この見通しと削減後の実績を照らし合わせることで、売上が想定から外れた顧客層を確認し、関連する配信や機能の変更を優先して点検できます。個別の施策を止めた影響は、実施後にも比較・検証し、事業者自身の判断を支援します。
MAツールのコスト削減に関するよくある質問
最後に、無料ツールへの切り替えや検証の時期など、実行時に迷いやすい疑問にお答えします。
コスト削減はどこから手をつければよいですか?
請求書と契約書で、どの項目にいくら支払っているかを整理することから始めてください。そのうえで、使用していない有料機能や重複した契約がないかを調べます。
プランを下げると成果は落ちませんか?
必要な機能と利用量が下位プランに収まれば、成果を落とさずに現在の運用を続けられる場合が多いです。変更によって使えなくなる自動配信や連携がないかを、先に確かめてください。
使用していない機能はどうやって見つけますか?
契約に含まれる機能の一覧と、管理画面の利用履歴を照らし合わせます。
注意したいのは、自動配信のように操作しなくても動く機能です。ログイン回数ではなく、実行履歴まで確かめてください。
無料のMAツールに切り替えれば費用は下がりますか?
ツールの利用料は下がりますが、運用全体の費用が下がるとは限りません。必要な機能が使えず、手作業や別ツールの契約が増える場合もあります。
無料で使える機能や登録件数・配信数の上限を確認し、現在の業務を続けられるかを確かめてください。データ移行や再設定の費用も含めて比べる必要があります。
コスト削減の効果はどのくらいで分かりますか?
請求額への反映は契約条件によりますが、成果への影響は、商談化や次の購入までの期間を置かないと分かりません。請求額が下がった時点で成功と判断しないことが大切です。
まとめ
MAツールのコストは、成果を支える機能と配信を残したまま、使用していない機能・重複する契約・不要な配信を見直すことで削減できます。
手順は、次の5つのステップです。
- 費用・利用状況・成果の確認
- 未利用機能と重複ツールの棚卸し
- 契約プランと料金体系の見直し
- セグメント配信による配信コストの削減
- 削減後の効果検証
残すべきなのは、顧客との関係や継続的な売上を支える機能と配信であり、請求額が下がった時点で成功と判断せず、商談や継続購入への影響まで確かめることが欠かせません。
ただし、どの配信を止めると売上に影響するかは、自社の購買データを分析しなければ判断が難しいものです。Geneは、30業種・500社以上の購買データ分析をもとに、止めてよい配信と残すべき配信の切り分けから、既存ツールの活用や契約の見直しまでを支援しています。自社のどの費用を、どこまで下げられるかを検討したい方は、初回診断をご活用ください。