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HubSpotでできること・できないことは?主な機能と無料・有料3プランの違い

この記事のまとめ

  • HubSpotは、集客から営業、購入後のサポートまでの顧客データを1つのデータベースで管理するCRMプラットフォーム。
  • プランは無料版と有料3プランがあり、上位プランほど自動化・分析・権限管理でできることが広がる。
  • 顧客数の多いBtoCで使う場合は、費用、メールの送信上限、外部データとの連携方法の3点を導入前に確認する。
  • 制限に当たったときは、上位プランへの変更、他のサービスとの併用、配信対象の見直しの3つから選ぶ。

「HubSpot(ハブスポット)の導入を検討しているが、自社に合うプランがわからない」「無料版から有料版へアップグレードすべきか迷っている」とお悩みではありませんか?

HubSpotは世界中で広く利用されているCRMプラットフォームですが、自社のビジネスモデルや会員数に合わないプランを選んでしまうと、運用が形骸化したり、費用が高騰したりするリスクがあります。

本記事では、HubSpotの主要5機能の特徴や、無料版および有料3プランの「できること・できないこと」、BtoC特有の課題とコスト高騰を防ぐシステム構成をわかりやすく解説します。

HubSpotは世界で広く使われるCRMプラットフォーム

画像引用元:HubSpot(ハブスポット)

HubSpotは、Webサイトでの集客・見込み客の育成・営業の商談管理・購入後のカスタマーサポートまで、顧客とのあらゆる接点とデータを1つの画面で一元管理・自動化できるマーケティングCRMツールです。

従来は別々のシステムで分断されがちだった業務を1つの顧客データベース上に集約し、マーケティング・営業・カスタマーサポートの実務をワンストップで実行できます。HubSpotの主な特徴は、次の3つです。

  • マーケティング・営業・サポートの実務を1つの画面で行える
  • インバウンドマーケティングの考え方で設計されている
  • 部門をまたいで同じ顧客データを参照できる

特徴①:マーケティング・営業・サポートの実務を1つの画面で行える

HubSpotを導入すると、次のような実務を1つの画面上で行えます。

実務概要
マーケティングWebサイトのフォームから届いた見込み客情報を自動で顧客台帳に登録し、資料請求の3日後にフォローメールを自動送信する。
営業管理商談の進捗状況をパイプラインで一覧管理し、顧客ごとの対応履歴や見込み度をスコアリングする。
カスタマーサポート問い合わせを1件ずつ登録し、対応状況(未対応・対応中・対応済みなど)を追跡して対応漏れを防ぐほか、FAQページの作成やアンケート配信にも対応する。

顧客がWebサイトを初めて訪問した瞬間から成約、アフターフォローに至るまでの全履歴を1つのタイムラインに時系列で表示できるため、部門間の情報のずれがなくなり、一貫した顧客対応につながります。

特徴②:インバウンドマーケティングの考え方で設計されている

HubSpotは、見込み客リストへの大量テレアポや、関心の薄い顧客への一律一斉メール・DMといった、企業側から一斉に働きかける手法を前提としていません。自社の課題解決を探すユーザーへ有益なブログ記事やホワイトペーパーを提示し、顧客側から自然に見つけてもらう「インバウンドマーケティング」を体現したシステムとして設計されています。

業務プロセスを標準化することを前提とした設計のため、マーケティングから営業・サポートまでの業務を規格化し、担当者ごとの属人性を減らしやすいことが特徴です。

特徴③:部門をまたいで同じ顧客データを参照できる

HubSpotを導入すれば、マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサポートの各担当者が、顧客ごとに同じレコードを参照できるようになるため、部門間の情報の分断や二重管理が起きにくくなります。

Webサイトの訪問履歴・メールの開封・商談の進捗・問い合わせ履歴までが1つのタイムラインに時系列で表示され、担当者が顧客の状況を即座に把握できる点が実務上のメリットです。

  • 坂東コメント:HubSpotのように業務を規格化することを前提としたツールは、業務の属人化を減らすうえで有効です。ただ、HubSpotの標準の業務フローに自社の業務をすべて合わせようとすると、現場が状況に応じて判断してきた部分までマニュアルに置き換えてしまうことがあります。Geneが最初に行うのは、ツールの特性と自社の現場や顧客との相性の検証です。そのうえで、標準化すべき部分と現場の判断に残す部分を切り分けて設計します。

ビジネスの成長に合わせて拡張できる5つのHub

HubSpotの機能は、Hubと呼ばれる製品単位で提供されており、必要なHubを個別に、または組み合わせて導入することができます。中核となる5つのHubの役割と、カバーしている範囲を整理すると下の表のようになります。

Hub機能概要
Marketing Hubマーケティング自動化見込み顧客の獲得から育成、MAによるシナリオ配信までを担う、マーケティング活動の主軸となるHub。

ランディングページやフォームの制作、ブログ運営、メール送信、SNS連携、アクセス解析を一元的に実行できる。
Sales Hub営業管理営業プロセスの可視化と効率化を支援し、成約率を高めるための営業支援のHub。

商談のステータス管理、営業担当者の活動ログ、日程調整URLの自動発行、見積書の作成などに対応している。
Service Hubカスタマーサポート購入後の顧客からの問い合わせを一元管理し、ロイヤリティを高めるためのサポート管理のHub。

問い合わせチケットの管理、FAQページの作成、顧客満足度調査の配信と集計などに対応します。  
Content Hub(旧CMS Hub)コンテンツ管理・Webサイト構築Content Hubは、プログラミング知識がない担当者でも、ドラッグ&ドロップでWebサイトやコンテンツを編集・管理できるHub。

CRMデータベースと直結しているため、訪問者の属性や行動履歴に合わせてWebサイト内の表示をパーソナライズできる。  
Data Hub(旧Operations Hub)データ連携・データ品質管理Data Hubは、外部システムや各種SaaSとHubSpotをノーコードでつなぐための、データ連携・品質管理のHub。

標準のアプリ連携、データの重複排除や表記ゆれの自動修正、カスタムコードを用いたデータ処理に対応している。

【プラン別比較】HubSpotの無料版と有料3プランの違い

HubSpotには無料版と有料の3プランがあり、自動化やレポートの上限、対応できる施策の幅はプランごとに異なります。ここでは、Marketing Hubを中心に、無料版と「Starter」「Professional」「Enterprise」の有料3プランでできること・できないことを整理します。

プラン無料StarterProfessionalEnterprise
月額料金0円840円/月/シート
(年払い時。月払いは2,400円)
96,000円/月
(年払い時。月払いは106,800円)
+
導入支援費360,000円
432,000円/月〜
+
導入支援費840,000円
含まれるマーケティングコンタクト数/メール送信上限記載なし (配信は月間の上限内)1,000件
コンタクト数の5倍/月
2,000件
コンタクト数の10倍/月
10,000件
コンタクト数の20倍/月
自動化・ワークフロー簡易な自動化1件(フォーム送信後のメール自動送信など)最大10アクションの簡易な自動化分岐型ワークフロー(件数無制限)分岐型ワークフロー(件数無制限)、より高度な自動化
レポート・ダッシュボードダッシュボード10個ダッシュボード30個ダッシュボード75個、カスタムレポートダッシュボード100個
主な上位機能-
(メール・フォームにHubSpotのブランド表示あり)
HubSpotブランド表示の削除リードスコアリング、パーソナライズ配信、ソーシャルメディア管理カスタムオブジェクト、詳細な権限管理、サンドボックス環境、予測リードスコアリング、複数アカウント管理
向いている段階顧客データの蓄積と小規模な配信自動返信や単純なステップメールを始める段階行動・属性に応じたシナリオ配信と分析を本格化する段階独自のデータ構造・厳格な権限管理・複数ブランド運用が必要な段階

 ※料金・上限はHubSpot公式料金ページの掲載内容(2026年9月時点)。料金は年払い時の月額表記。

無料版

無料版は、顧客データを蓄積しながら、小規模にメールを配信する段階に向いています。フォームで集めた顧客情報の管理と、月間の上限内でのメール配信を、費用をかけずに始められます。

ただし、自動化は簡易なもの1件に限られ、メールやフォームにはHubSpotのロゴが表示されます。

▼できること

  • 問い合わせフォームをサイトに設置し、送られてきた顧客情報を自動で顧客台帳に登録すること
  • 顧客ごとにメールの開封やサイト訪問の履歴を確認し、月間の上限内でお知らせメールやフォーム送信後のお礼メールを自動送信すること

▼できないこと

  • メールやフォームに入るHubSpotのロゴ表示を消すこと(Starter以上で可能)
  • 複数の自動化ワークフローを動かしたり、詳細な集計レポートを作成したりすること

Starterプラン

Starterプランは、自動返信や、決めた順番でメールを送るステップメールを始める段階に向いています。無料版の機能に加えて、ロゴ表示のないメール・フォームと、最大10アクションまでの簡易な自動化を利用できます。

ただし、相手の反応によって次に送る内容を変える分岐型のシナリオには対応していません。

▼できること

  • HubSpotのロゴ表示なしで、自社名義のメールやフォームを運用すること
  • 「資料請求の翌日にお礼→1週間後に事例紹介→2週間後にセミナー案内」のように、決めた順番でメールを自動送信すること
  • 最大10アクションまでの簡易な自動化を設定すること

▼できないこと

  • 「メールを開いた人には詳しい案内、開かなかった人には別の切り口」のように、相手の反応で次に送る内容を変える分岐型のシナリオを設計すること

Professionalプラン

Professionalプランは、顧客の行動や属性に応じたシナリオ配信と、その分析を本格的に行う段階に向いています。分岐型のワークフローを件数の制限なく作成でき、リードスコアリングやカスタムレポートも利用できます。

ただし、自社独自のデータ項目の追加や、細かな権限管理には対応していません。

▼できること

  • 「料金ページを見た」「メールのリンクを押した」などの行動に応じて、次に送信する案内を自動で変える分岐型ワークフローを作成すること
  • 顧客の関心の高さに点数をつけ、点数の高い人から営業に引き渡す「リードスコアリング」を行うこと
  • 名前や購入商品に合わせて文面を出し分けるパーソナライズ配信や、商談化率・メール成果を集計する「カスタムレポート」を作成すること

▼できないこと

  • 店舗・商品・定期契約など、標準にない自社独自のデータ項目を作成して顧客に紐づけること
  • 部門や役職ごとに閲覧範囲を細かく制限したり、検証用のサンドボックス環境を使ったりすること

Enterpriseプラン

Enterpriseプランは、独自のデータ構造や厳格な権限管理、複数ブランドの運用が必要な段階に向いています。Professionalプランの機能に加えて、カスタムオブジェクト、詳細な権限管理、サンドボックス環境、予測リードスコアリングを利用できます。

機能面の制約は少なくなりますが、顧客数が多い場合は、含まれるコンタクト数を超えた分の費用に注意が必要です。

▼できること

  • 不動産の所有物件や自動車の車検日、ペットの種類など、自社固有の情報を顧客データに紐づけて管理すること(カスタムオブジェクト)
  • 「アルバイトには個人情報を見せず、配信設定だけ許可する」のように、社員ごとに閲覧・操作できる範囲を細かく分けること
  • 本番データに影響を与えないテスト環境(サンドボックス)で、新しい配信設定や自動化を検証すること
  • 過去の成約データをもとに、購入意欲の高い顧客をAIが自動で順位づけすること(予測リードスコアリング)
  • 複数ブランド・子会社の顧客リストを分けて管理しつつ、全体のデータを1つの画面で把握すること

▼できないこと

  • 含まれるコンタクト数(10,000件)を超える顧客を、追加費用なしで配信対象にすること(顧客数の多いBtoCでは、配信対象の範囲を決めたうえで見積もる必要がある)

なお、施策から必要な機能と対応製品を逆引きしたい場合は、「CRM・MAツールの選び方|「やりたいこと」別に必要な機能と14製品の対応表」、EC・通販向け製品との比較は「EC・通販向けCRMツールを比較|機能・料金と自社に合う選び方をわかりやすく解説」をご覧ください。

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HubSpotをBtoCで使う前に確認したい3つのポイント

HubSpotは、見込み客を育てて営業に渡す使い方に合わせた機能が多く、顧客数や配信量の多いBtoCで使うと、導入後に費用や運用が想定とずれることがあります。そこで、ここではまずHubSpotが向いているケース・向いていないケースを整理し、そのうえでBtoCで使う前に確認したい3つのポイントを説明します。

向き・不向きを分けるのは、機能の多さではなく、次の3つです。

  • 自社の顧客数
  • 主な配信チャネル
  • 使いたいデータの種類

HubSpotの費用は配信対象の顧客数に応じて決まり、標準で配信できるチャネルと、標準で連携できるデータの範囲が決まっているためです。

まず、HubSpotが向いているのは、次のようなケースです。

▼HubSpotが向いているケース

実施したいことHubSpotで実現しやすい理由
Shopifyで運営するD2Cで、問い合わせ対応・営業・マーケティングを一元管理するShopify連携で顧客・商品・注文・カゴ落ちのデータを取り込み、Sales Hub・Service Hubと組み合わせて複数ツールの費用をまとめられるため。
CRM・フォーム・メール配信・レポートのツールを別々に契約していて、1つにまとめる無料版から始めて必要なHubだけ追加でき、重複ツールの解約につながるため。

一方、次のようなケースでは、HubSpot単体での運用が難しくなります。

▼向いていないケース+検討したい選択肢

実施したいことHubSpot単体では難しい理由検討したい選択肢
会員数が数十万規模のECで、全会員に高頻度でメール配信するマーケティングコンタクト数に応じて費用が増え、月間のメール送信数にも契約コンタクト数に連動した上限があるため。・配信対象をセグメントで絞る(選択肢③)
・配信だけ専用サービスに分ける(選択肢②)
LINEを主要な配信チャネルにするLINE公式アカウントへの配信機能は標準搭載されておらず、連携アプリやAPIが必要なため(サービスによってはHubSpotとは別に利用料がかかる)。・LINE公式アカウントと連携して配信できるCRM/MAツール(カスタマーリングス、うちでのこづちなど)を併用する(選択肢②)
実店舗のPOSや自社カートの購買データを使って、細かいセグメント配信する標準のデータ連携がないカート・POSでは、連携アプリ・iPaaS・APIによる構築が必要で、別途の費用や工数がかかるため。・ECカートやPOSとのデータ連携を標準で備えたEC向けCRM/MAツールを使う
・購買データは社内のデータベースで集計し、配信対象の顧客リストだけをHubSpotに連携する(選択肢②)
メールの一斉配信だけに使う機能に対して費用が過大になるため。・HubSpotからメール配信専用のツールに切り替える

ここからは、顧客数の多いBtoCでHubSpotを使う前に確認したい3つのポイントを説明します。いずれも導入後に費用や運用が想定とずれやすい点ですが、事前に確認し、設計しておけば対処できます。

  • 会員数に応じて費用が上がる
  • 月間のメール送信数に上限がある
  • 外部データとの連携には構築が必要になる

ポイント①:会員数に応じて費用が上がる

配信対象として登録する会員数が増えるほど、月額費用も段階的に増えていきます。

▼向いているケース

見込み客が数千件程度で、資料請求してくれた顧客へ1対1で親身に追客するBtoBや高単価サービスです。「本当に購買意欲の高い人だけ」をセグメントしてメールを送る運用なら、費用を抑えて運用できます。

▼向いていないケース

「数万人〜数十万人の一般会員全員に、毎週末セール情報やクーポンを一斉送信したい」というECやBtoCビジネスです。全員を配信対象として登録すると、マーケティングコンタクト数に応じて月額費用が上がります。配信対象を絞るか、配信専用サービスとの併用を検討します。

ポイント②:月間のメール送信数に上限がある

月間に送信できるメールの数には、プランごとの上限があります。

▼向いているケース

「問い合わせの翌日に1通目、3日後に2通目を自動送信する」といった、顧客ごとに送信タイミングがばらける日々のステップメールやシナリオ配信です。HubSpotの標準機能で問題なく送信できます。

▼向いていないケース

「金曜日の18時ジャストに、10万人の会員へセール通知を一斉送信してタイムセールに誘導したい」という運用です。決まった時刻に大量のメールを届けたい場合は、送信上限と配信速度が要件に合うかを事前に確認し、合わない場合は配信専用サービスとの併用を検討します。

ポイント③:外部データとの連携には構築が必要になる

セグメント条件に使うデータをHubSpotの外から取り込む場合は、連携アプリやAPIによる構築が必要になります。

▼向いているケース

「過去に特定のWebページを見た」「資料をダウンロードした」といったサイト内の行動履歴や、顧客の属性データをもとに条件を絞り込んでメールを自動送信する運用です。

▼向いていないケース

「実店舗のレジデータや独自ECの決済ログ」をHubSpot内にそのまま流し込み、「直近3ヶ月で特定カテゴリを3回以上購入した顧客」といった複雑な条件でリアルタイムにセグメントを作りたい運用です。取り込むデータの量と更新頻度が要件に合うかを事前に確認し、合わない場合はデータ基盤側で集計してから連携する構成を検討します。

  • 坂東コメント:「Enterpriseにすれば全部解決する」と考えて導入したものの、費用に見合う使い方ができていないというご相談は少なくありません。上位プランに上げる前に、配信対象の範囲と配信の中身を見直す余地がないか確認しておきたいところです。Geneが支援したある企業様では、新しいツールを足すのではなく、配信のターゲティング精度を上げる見直しによって、年間約1.2億円の配信コストを約6,000万円まで削減しながら成果を向上させました。

HubSpotの制限に当たったときの3つの選択肢

制限に当たったとき、選択肢は上位プランへの変更だけではありません。自社の施策と配信量に照らして、次の3つを費用対効果で比べます。

  • 上位プランに変更する
  • 顧客データ基盤や配信システムと併用構成にする
  • 配信対象と運用を見直す

それぞれの選択肢が向いている状況と、確認しておきたい点は次のとおりです。

選択肢向いている状況確認しておきたい点
①上位プランに変更する足りないのが機能(分岐型のシナリオ、カスタムオブジェクトなど)の場合月額料金と導入支援費。コンタクト数と送信数の上限は、プランを上げても残る。
②顧客データ基盤や配信システムと併用構成にする顧客数が数十万規模の場合、LINEが主要なチャネルの場合、POSや自社カートのデータを使う場合連携の構築と運用にかかる費用・工数。どのデータをどのサービスで管理するか。
③配信対象と運用を見直す全顧客への一斉配信が中心になっている場合配信対象を絞ったあとの売上の変化。追加の費用はかからない。

選択肢①:上位プランに変更する

足りないのが機能である場合は、上位プランへの変更が最も早い解決策です。

たとえば、相手の反応によって次に送る内容を変える分岐型のシナリオはProfessionalプラン以上、自社独自のデータ項目を扱うカスタムオブジェクトはEnterpriseプランで利用できます。必要な機能が特定のHubに限られる場合は、そのHubだけを上位プランにする方法もあります。

ただし、上位プランに変更しても、含まれるマーケティングコンタクト数(Professionalプランは2,000件、Enterpriseプランは10,000件)を超えた分には追加費用がかかります。制限の原因が顧客数や配信量にある場合は、プランを上げるだけでは解消しないため、選択肢②③と併せて検討します。

選択肢②:顧客データ基盤や配信システムと併用構成にする

制限の原因が顧客数や配信量、配信チャネルにある場合は、HubSpotと他のサービスを組み合わせる構成が選択肢になります。

組み合わせ方は、大きく2つあります。いずれの場合も、サービス間でデータを受け渡す仕組みの構築と、運用の手間がかかります。併用するサービスの利用料と構築費用を含めた総額で、上位プランへの変更と比べます。

顧客データ基盤との併用

1つ目は、顧客データ基盤との併用です。

顧客データ全体は外部のデータベースで管理・分析し、HubSpotには施策の対象になった顧客リストだけを連携します。HubSpotに登録するマーケティングコンタクト数を抑えられるため、顧客数が多くても費用が上がりにくくなります。

配信サービスとの併用

2つ目は、配信サービスとの併用です。

大量配信が必要なメールやLINEは配信専用サービスで行い、HubSpotは「誰に・いつ・何を送るか」を決めるシナリオ管理に専念させます。

選択肢③:配信対象と運用を見直す

ツールや構成を変更する前にまず検討したいのが、配信対象と運用の見直しです。追加の費用がかからず、いまの契約のままで始められるためです。

全顧客への一斉配信をやめ、購買間隔や購買回数で絞ったセグメント配信に切り替えると、必要なコンタクト数と送信数そのものが減ります。たとえば、長期間購入のない顧客を配信対象から外す、購買間隔が普段より延びた顧客だけに案内を送るといった見直しです。

配信対象を絞った後は、売上が変化していないか確認します。売上を維持したまま配信数を減らすことができれば、上位プランや併用構成が不要になる場合もあります。

HubSpotの活用と構成を、CRM戦略コンサルティングのGeneに相談する3つの理由

プラン別の機能を把握するところまでは自社で進められても、「自社の施策にはどのプランと構成が必要で、費用は見合うのか」を判断する段階で、多くの企業が立ち止まってしまいます。

Geneは、30業種・500社以上、累計1.5兆円の購買データと向き合ってきたCRM戦略コンサルティング会社です。HubSpotの活用と構成でGeneが選ばれる理由は次の3つです。

  • ブランドの価値と顧客との関係から、必要なプランと機能を逆算するから
  • 特定のツールを持たず、HubSpotと他のサービスの分担まで含めて構成を設計するから
  • 購買データから配信の対象とタイミングを決め、プランと構成の効果を先読みできるから

ブランドの価値と顧客との関係から、必要なプランと機能を逆算するから

お客様がリピートする主な理由は、「ブランドが持つ固有の価値に惹かれていること」と「現場の人がお客様を理解し関係を積み重ねてきたこと」の2つです。

Geneの支援はプランや機能の話から入らず、まずブランドの価値と顧客との関係を理解し、どの顧客に何を届けるかの全体戦略を描きます。そのため、HubSpotのどの機能をどこまで使うべきかが施策から逆算して決まり、「上位プランに上げたが、使っていない機能ばかり」という状態を避けられます。

特定のツールを持たず、HubSpotと他のサービスの分担まで含めて構成を設計するから

Geneは特定のツールを持たず、適切なツールを組み合わせて企業に合わせてシステムを開発していくCRM戦略コンサルティング会社です。HubSpotを軸にする場合も、顧客データ基盤や配信サービスとの分担を含めて、自社の顧客数と配信量に見合う構成を設計します。

自社で売るツールを持たないため、上位プランありきの提案にはなりません。上位プランが必要かどうかは、いまのプランで施策を実行できないかを確かめてから判断します。本記事で紹介した3つの選択肢についても、費用と実現できる施策を並べて、どれが自社に合うかを比較します。

購買データから配信の対象とタイミングを決め、プランと構成の効果を先読みできるから

HubSpotのワークフローは、配信する相手とタイミングの条件が決まって初めて成果につながります。Geneは購買データから顧客ごとの購買間隔を把握し、次の購入が見込まれる時期に合わせて配信の条件を設計します。

この設計の裏付けとなるのが、売上予測モデルです。Geneは、顧客セグメントごとのリピート率と購買間隔を「購買確率関数」として数式化し、実績ベースで誤差5%以内の精度で将来の売上を予測するモデルを構築しています。

売上予測モデルを使えば、選んだプランと構成で施策を実行したとき、どのセグメントの売上がどれだけ変化するかを導入前に見込めます。プラン変更や併用構成にかかる費用を、期待できる売上の増分と並べて判断できるため、投資判断を社内に説明しやすくなります。

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HubSpotに関するよくある質問

最後に、HubSpotの導入を検討している方からよくいただく質問と、その回答を紹介します。プラン選びや費用で迷いやすい点を中心に取り上げます。

HubSpotは無料でどこまで使えますか?

コンタクトの登録・管理、フォーム作成、月間の上限内でのメール配信など、顧客データの蓄積と小規模な配信に使えます。

メールやフォームにHubSpotのブランド表示が入る、自動化が限られるなどの制約があるため、顧客の行動に合わせた自動フォローを行う段階では有料プランを検討しましょう。

ProfessionalプランとEnterpriseプランはどう選べばよいですか?

分岐型のシナリオ配信やスコアリングが目的であれば、Professionalプランで対応できます。

Enterpriseプランを検討するのは、次のいずれかが必要な場合です。

  • 店舗・商品・定期契約など、標準にない自社独自のデータ項目を顧客に紐づけて管理したい場合
  • 部門や役職ごとに、閲覧・操作できる範囲を細かく分けたい場合
  • 本番とは別のテスト環境(サンドボックス)で、設定を検証してから反映したい場合

いずれも当てはまらない場合は、Professionalプランから始め、必要になった時点でEnterpriseプランへの変更を検討します。

BtoCで顧客数が多い場合、費用はどうなりますか?

Marketing Hubはマーケティングコンタクト数に応じた課金のため、全顧客を配信対象にすると費用が段階的に上がります。配信対象にする顧客の範囲を設計し、非対象のコンタクトと分けて管理することで抑えられます。

HubSpotでLINE配信はできますか?

標準機能ではなく、連携アプリや外部サービスとの連携で対応できます。

LINEを主要なチャネルにする場合は、連携方法と費用、配信できるセグメントの条件を事前に確認しておく必要があります。

まとめ

HubSpotは、集客から営業、購入後のサポートまでの顧客データを、1つのデータベースで管理できるCRMプラットフォームです。無料版は顧客データの蓄積と小規模な配信、Starterプランは決めた順番での自動送信、Professionalプランは行動に応じた分岐とスコアリング、Enterpriseプランは独自のデータ項目や詳細な権限管理まで対応できます。

向いているのは、配信対象が数千件規模で、見込み客を育てて営業に渡す使い方です。顧客数の多いBtoCで使う場合は、「マーケティングコンタクト数に応じた費用」「月間のメール送信上限」「外部データとの連携方法」の3点を、導入前に確認する必要があります。

制限に当たったときは、「上位プランへの変更」「データ基盤や配信サービスとの併用」「配信対象と運用の見直し」の3つを費用対効果で比べます。

ただし、どの選択肢が自社に合うかは、顧客数や配信量、実施したい施策によって異なります。プランの機能表を比較するだけでは、上位プランに上げた場合と配信対象を絞った場合とで、費用と売上がどう変わるかまでは判断できません。

Geneは、購買データをもとに、施策に必要な機能と配信対象の範囲を整理し、費用が見合うプランと構成を設計します。自社の施策と顧客数に対して、どのプランと構成なら費用が見合うのかを判断したい方は、Geneの初回診断をご活用ください。

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